傘雑話集

2025年折りたたみ傘レビュー 自動開閉をほぼ取り扱わなかった理由と耐久性能の事

2025年折りたたみ傘レビュー 自動開閉をほぼ取り扱わなかった理由と耐久性能の事

今回、多くの方が関心を持っていると思われる折りたたみ傘を中心として、価格が1,000円から5,000円ぐらいの幅で収まる傘を中心にレビューを行いました。

その中で、評価のしにくい自動開閉式の折りたたみ傘は1点だけにとどめました。
その理由について解説していきます。

大きな理由としては、この批評、レビューで耐久性能(壊れにくさ、壊れやすさ)を取り上げたかったからという事になります。

自動開閉式折りたたみ傘に関しての重要な評価要素は、自動開閉機能そのものの壊れにくさが一番大きいです。そして、次点で考えられるのが、飛び出し防止機能の有無とその有効性となります。

しかし見えない部分が多い自動開閉式の傘に関してその2点が壊れやすいかどうかは非破壊では評価しにくく、しかも何個も破壊してみない事には確かな話が書けません。さすがにそのような検証はこちらのレビューの範疇外だと思われましたので、今回は1点のみレビューをして、それ以外の有名な自動開閉折りたたみ傘は対象外としました。

しかも、その傘の評価に書きましたように、上記の2点の評価はしないでそれ以外の部分に関して耐久性能の評価を行っています。これは自動開閉式折りたたみ傘としての評価ではなく、折りたたみ傘としての評価ですよという位置づけであり、それだからこそ他の自動開閉式折りたたみ傘を取り上げることが出来かったのです。

実際、自動開閉式折りたたみ傘を取り扱っている他のレビューサイトでは、壊れやすさに関して何も触れていないサイトが多くあります。理由は明白で、それだけの検査を実施することが難しく、外形から推定することも出来ないからです。その点、普通の折りたたみ傘であれば、素材と外形からある程度壊れやすさを推測することは可能ですので、弊サイトでは耐久性能という言葉で、出来るだけこの点に触れていきたいと思っています。

というのも、やはり傘の評価の中で壊れやすさは重要なポイントであると考えているからです。
この点に触れずして何の批評、レビューかとすら思っています。

ただし、同時に壊れにくさ、壊れやすさは確率論でしかないため、とても壊れやすいという評価した傘を使っているユーザーの一部には、全然壊れない、丈夫であるという評価をする人も出て来ます。また、反対に壊れにくいという評価の折りたたみ傘を購入したユーザーの1%程度の人は、買ってすぐに壊れたという経験をしてしまうでしょう。しかも、この問題、百万人に一人は三連続で壊れたという経験をしてしまう可能性があります。
確率論イメージと現実のずれの問題はこれだけではありません。

例えば風が吹いて壊れるかどうか(耐風性能)というものは、製品自体の強度だけではなく使用者の手首の返しで風を受け流すなどいくつもの要素があります。そして経験者からすれば起きたことが100%の事実であるから、風に強いという評価も、あくまでも壊れる可能性が低いという話に過ぎないのです。

このように確率論問題に関し皆様のご理解を得るのが難しいという事があるからこそ、有名なレビューサイトではこの項目が扱われないという事は知っておいていただけたらなと思います(丈夫だという評価だったから買ったのに嘘つきと言われるのを避けたいから)。
先ほど述べたように個人的には耐久性能を批評しないレビューサイトなんて意味がないとは思わないでもないのですが、上記のような理由から仕方なしと感じてもいます。

さてこれまで述べたような様々な状況から、弊サイトでは今後も自動開閉式折りたたみ傘はあまり取り上げないと思いますが、折りたたみ傘の中で有効な部類の傘であるという事も事実です。ですので、年に一つか二つは自動開閉式折りたたみ傘を取り扱うかもしれませんが、変則の取り扱いであることをご容赦いただけたら幸いです。