傘と文化との関係

傘の名がつく生物 貝 かたつむり クラゲ 昆虫 鳥

環境省によると、全世界の既に知られている生物の総種数は約175万種で、このうち、哺乳類は約6,000種、鳥類は約9,000種、昆虫は約95万種、維管束植物は約27万種となっています。
まだ知られていない生物も含めた地球上の総種数は大体500万~3,000万種の間という説が多い、とのことです。
これだけの種類がいますので、当然世界には様々な形態の生物がいますが、中には傘とよく似た生物もいるのではないかと思い調べてみました。
他にもいるかもしれませんが、名前にも「傘」がついている生物を紹介します。

カサガイ( 傘貝 )

カサガイは、カサガイ目・ヨメガカサ科(ツタノハガイ科とも)に分類される巻貝の一種で、殻長9cm、殻幅6cm、殻高5cmに達する大型のカサガイ類です。
貝殻は傘型で、成体では正に傘の骨のように放射肋が発達しています。
小笠原諸島の固有種で、天然記念物に指定されています。岩礁海岸の潮間帯に生息し、岩の表面の微細藻類などの微生物を歯舌で掻き落として摂食します。

オオカサマイマイ

オオカサマイマイは、カタツムリの1種です。平らな傘状の殻を持ち、沖縄本島近辺に分布しています。日本産のカサマイマイ属はオオカサマイマイ、タカカサマイマイ、ツヤカサマイマイの3種です。
殻は半透明がかった黄褐色をしており質は薄く、中央が高く盛りあがらないので横から見るとごく薄いレンズ状をしています。
殻の高さは5~7mmしかありませんが、殻径は17~25mmあり、比較的大きなカタツムリです。螺層は6.5捲き、殻の縁は鋭い稜になっています。臍孔は大きくて浅く、その縁は角張っています。生きているときは半透明の殻を通して軟体部の斑模様が透けて見えます。
※オオカサマイマイの姿はウィキペディアより 

カラカサクラゲ

カラカサクラゲは、見た目が雨傘の唐傘(からかさ)に似ていることから名前が付けられました。
ポリプ世代を持たないクラゲで一生浮遊生活を送ります。傘の中央から長く伸びるのは口柄(こうへい)と呼ばれる部分で、その先端に口があります。
傘径は0.3~3cm、傘の縁には4本の長い触手があり、稚魚などを捕まえます。
カラカサクラゲの刺胞毒はそれほど強くはないものの、手で触れると全く痛みを感じない訳ではないので、触れる際には注意が必要です。
※カラカサクラゲの姿は(財)黒潮生物研究所サイトより 

オオカラカサクラゲ

カラカサクラゲに似ていますが、傘の大きさや傘の縁から伸びる長い触手が6本あることなどで区別できます。
外洋性で、岸から採集できることは滅多にありません。傘の中央から長く伸びるのは口柄(こうへい)で、その先端に口があります。傘径5cmほどになり、稚魚などを餌としています。

ジンガサハムシ( 陣笠葉虫 )

ハムシ科に属する昆虫の一種。カメノコハムシ類を代表的する種の一つです。
体長9ミリメートル内外のほぼ円形。中央部が暗褐色で、周縁部は透明で光沢があり金色に光ります。
ヒルガオの葉を食べます。成虫の姿が陳笠に似ていることからこの名がついてます。日本各地、シベリア、中国、ベトナムなどに分布。

アンブレラバード(カサドリ)

大型突出物のとさかと長い羽のついた肉垂を持つ黒い熱帯アメリカ産の鳥です。
アマゾンのカサドリは、アマゾン盆地に自生するカザリドリ科の鳥の一種で、アンデスの東斜面に別の個体群があります。
オスの鳥は完全に黒く、喉に黒い紋章と膨らませることができる肉垂があり、48〜55cmで、南アメリカで最大のスズメ目鳥である可能性があります。メスは少し小さいです。
カサドリ属の仲間にアカノドカサドリ、ナガエカサドリがいます。いずれもリーゼントのような立派なとさかを持っていてこれが「傘」の由来です。
※アンブレラバードの姿はウィキペディアより

アンブレラオウム(タイハクオウム)

インドネシアの熱帯地方に生息しています。アンブレラオウムは主に白色で、冠羽は真っ白です。
動揺したり、興奮したり、怖がったり、あるいはただイライラしたり、配偶者に求愛するときなどで、その冠は印象的な傘のような扇形に立ち上がります。

まとめ

今回は植物以外の生物である、貝、かたつむり、クラゲ、昆虫、鳥、について名前に「傘」がついているものをまとめてみました。
いずれも体全体や一部分が傘のように丸く広がる形状であるところから名づけられています。
今回紹介した以外にも名前に「傘」がついている生物はまだまだいると思いますので、ご存じの方はぜひ教えてください。

「 傘 」の名がつく“ 植物 ”についての記事はこちら「傘のあれこれ 植物について」