洋傘は資格がなければ作れないというようなものではありませんが、傘を作る方や傘を販売する方のために、この人はこれだけ高度な技術を持っていますということを認定するという意味での資格があります。
作る方の資格としては東京都伝統工芸士会の中に洋傘の伝統工芸士というものがあります。
また、販売サイドの資格として日本洋傘振興協議会の設定するアンブレラマスターいうものがあります。
イメージとしては伝統工芸士の方は職人さんの洋傘制作の手技に関する資格、つまり実技資格で、アブレラマスターの方は洋傘に関する知識の資格ということになります。
伝統工芸士の方は職人の中から推薦された方が受験し、その技術がその名にふさわしいと認定される必要があるようです。自動車免許を取る時の実技試験のようなものですね。アンブレラマスターの方は知識試験なので、自動車免許における学科試験がその意味合いではあっていると思います。
両方の資格をお持ち方もいらっしゃるようですが、基本的に用途が違う資格なので、片方の資格のみをお持ちの方が大半のようです。
さすがに伝統工芸士の資格は一般の方が取ろうと思っても、修行に相当の時間がかかると思われるので難しいかとは思いますが、アンブレラマスターの方は洋傘の知識を頭に叩き込むことが出来さえすれば取れる資格のようですので、こちらは可能性ありかもしれませんね。
ちなみに東京都には他にもいろいろな伝統工芸があり、東京都が指定する様々な伝統工芸士さんがいらっしゃいます。東京都の方で主催する色々な催し物に、たまに伝統工芸士会が出店しているようなので、もしご興味のある方は見に行ってみると良いかもしれません。そのような催し物の時は伝統工芸士さんも学園祭のノリで参加されているようですし、伝統工芸品をフリーマーケットみたいに出品しているケースもあるようですので、思わぬ掘り出し物に出会えるかも知れませんよ。