傘を取り巻く環境

猛暑の脅威!夏の温暖化と熱中症対策の必要性

ここ数年、毎年夏の暑さが話題になっています。
地球温暖化の影響なのかわかりませんが、夏になるとニュースで熱中症にならないように呼び掛けることが昔より多くなってきたように感じます。
実際にデータでみると何か変化があるのか、調べてみようと思いました。

気象庁のデータ

気象庁のデータで1875年から現在までの毎日の最高気温を月平均で算出した数値について、特に夏場といえる6,7,8,9月についてグラフにしてみました。
月ごとの気温としては、6月、7月、8月と順に気温が上がっていき、9月は7月より少し低い気温になることがほとんどです。
年や月によって気温の差が大きく、年によっては前年と比べて7度ほども差がある月があります。
しかしながら、この50年ほどの大きな傾向としてみると、やはり近年は気温が上昇傾向にあります。
2000年以降は一番暑い8月において30度以下になる年は1回しかありませんでした。
データからは温暖化が進んでいるといえそうです。

熱中症警戒アラートについて

また、暑さに対する対策として「熱中症警戒アラート」があります。
これは1954年にアメリカで熱中症を予防することを目的として提案された暑さ指数(WBGT(湿球黒球温度):Wet Bulb Globe Temperature)をもとに、環境省と気象庁が連携して発表しています。
暑さ指数(WBGT)は人体と外気との熱のやりとり(熱収支)に着目した指標で、気温だけでなく人体の熱収支に与える影響の大きい ①湿度、 ②日射・輻射(ふくしゃ)など周辺の熱環境、 ③気温の3つを取り入れた指標です。
熱中症警戒アラートは、令和2年7月から関東甲信地方で、「熱中症警戒アラート(試行)」の発表を実施しました。そして令和3年4月下旬からは全国を対象に運用しています。
東京を例にすると、令和2年度は17回、令和3年度は7回、令和4年度は10回、警戒アラートが発表されました。

環境省 熱中症予防情報サイト https://www.wbgt.env.go.jp/

上記サイト内にある「まちなかの暑さ対策ガイドライン」によると街中の暑さを感じる原因は温度だけではないとのことです。

・まちなかの暑さは、日射、風の有無や周囲の環境によって大きく異なる

・日射が良く当たる幅の広い東西道路の北側歩道は特に暑い(赤外放射が強い)

・風通しの良さも人が感じる暑さに大きく影響し、風速が 0.8m/s から 1.5m/s に増加すると、暑さ指数 (WBGT)は 0.4 程度低下

・川辺の風を利用したり、風通しを阻害しないようにしたりすることが重要

熱中症対策として

外出の際、アーケードやミストが噴霧されているところなどがあればいいですが、ない場合は日傘をはじめとする暑さ対策が必要です。
帽子や涼しい服装も併せて直接の日射を避けるようにしましょう。
また、足元からの赤外放射は避けることが難しい場合もありますが、日陰をなるべく歩くようにして水分補給もこまめに取るようにしましょう。
特に急に熱くなった時などは、体がまだ暑さに慣れていないため不調になりやすいです。
無理をしないように意識的に行動するようにしましょう。

特に中高年の男性の方は、現在の体力に過信をしたり温湿度に対する感覚が弱くなってきていることがあるため、日傘の利用を積極的にするといいでしょう。
これまで日傘を利用したことが無い方も一度周りの方に借りて使ってみてください。
今後は炎天下の下で日傘を使わないという選択肢は無くなると思います。

日傘の効果については以下に書かれています。
「美肌を守る秘密!日傘の驚くべき効果とは?」
https://kasazenshu.acase.co.jp/umbrella/parasol/