傘と文化との関係

いくつ知ってる?雨をさす言葉 53語

日本には春夏秋冬の四季があり、季節の変化を味わうことができます。
そこから発生したのでしょうが、気候に関する言葉がたくさんあります。その中で今回は傘と一番関連が深い“雨”を指す言葉について調べてみました。

あいうえお順

言葉読み方意味
青時雨あおしぐれ木々の青葉からしたたり落ちる水滴を時雨に見立てたことば
秋雨あきさめ秋に降る冷たい感じの雨
陰雨いんうしとしとと降り続く陰気な雨
煙雨えんう煙るように降る雨、霧雨
甘雨かんうしとしとと、植物を育てる春の雨。恵みの雨「慈雨(じう)」とも
片時雨かたしぐれ空の一方では時雨が降りながら、一方では晴れていること
神立かんだち雷、雷鳴
急雨きゅううにわか雨
霧雨きりさめ霧のように細かい雨
紅雨こうう花に降りそそぐ春の雨。赤い花が散る様子を雨に例えて呼ぶことも
黒雨こくう空が黒くなってしまうほど降る大雨
国風白雨こくふうはくう激しい風が吹き荒れ、強い雨が降ること。
小雨こさめ細かに降る雨。少しばかり降る雨
催花雨さいかう春、早く咲けと花をせきたてるように降る雨
洒涙雨さいるいう7月7日、七夕に降る雨。ひこ星と織り姫が別れを惜しむ、または会えずに悲しむ雨
桜雨さくらあめ桜の花が咲くころに降る雨
五月雨さみだれ陰暦の五月ごろ、じめじめと降り続く長雨
小夜時雨さよしぐれ夜に降るしぐれ
時雨しぐれ秋冬の際に、且つ降り、且つ晴るる、小雨(こさめ)の名。
屡雨しばあめ断続的に降る雨。にわか雨。むらさめ。
驟雨しゅううにわか雨(俄雨)または村雨(むらさめ)とも。 急に降り出してまもなくやんでしまう雨
宿雨しゅくう連日降りつづく雨。ながあめ。霖雨(りんう)、 前夜からの雨。
翠雨すいう草木の青葉に降る雨
積雨せきう長く降り続く雨、長雨
洗車雨せんしゃう7月6日に降る雨。七夕の前日、ひこ星が織り姫との逢瀬(おうせ)に使う牛車を洗うことで降る雨と言い伝えられています
袖笠雨そでがさあめ袖を笠(かさ)にしてしのげるほどの小雨
漫ろ雨そぞろあめ小降りだが、いつまでもやまずに降る雨
月時雨つきしぐれ月明かりの夜に通り過ぎていく時雨
露時雨つゆしぐれ露が一面におりて時雨にぬれたようになること。また、草木においた露が、時雨の降りかかるようにこぼれること
鉄砲雨てっぽうあめ激しく降る弾丸のような大粒の雨
天泣てんきゅう空に雲が見えないのに降る雨
菜種梅雨なたねつゆ菜の花が咲く三月下旬から四月にかけて降り続く雨
涙雨なみだあめほんの少しだけ降る雨。また、悲しみの涙が変化して降るような雨とも
梅雨ばいう、つゆ日本の春から夏に移る時期に本州,四国,九州,沖縄地方でみられる雨の季節
白雨はくう夕立、にわかに降りやむ雨。俳句の世界では、「ゆうだち」と読むことも多い
走り梅雨はしりつゆ本格的な梅雨(ばいう)に入る前の悪天。普通5月中に数日間天気のぐずつくことをいう
初時雨はつしぐれ晩秋から初冬にかけて最初に来た時雨を初時雨という
暴雨/速雨はやさめにわか雨、夕だち
春雨はるさめ春、音もなく細く降る雨
半夏雨はんげあめ夏至から数えて11日目の7月2日頃からの5日間を半夏生(はんげしょう)といい、1年を72に分ける七十二候の1つ、この頃降る雨を半夏雨といい大雨になることが多い
甚雨ひさめ大雨、ひどい雨
肘笠雨ひじかさあめ笠をかぶる間もなく急に降りだす雨。肘を頭上にかざしてかさ代わりにすることから
盆雨ぼんう水の入った容器をひっくり返したような雨。大雨。豪雨。
村雨むらさめざあっと降ってすぐやむ雨。むら気な雨の意
雪解雨ゆきげあめ雪を解かす春先の雨
涼雨りょうう涼しさが感じられるような夏の雨
緑雨りょくう新緑の季節に降る雨。緑は木々の葉など植物を表しています。「翠雨(すいう)」「青葉雨(あおばあめ)」も同じ意
霖雨りんう何日も降り続く雨、長雨
霊雨れいう人々が望むときに降る恵みの雨、慈雨
連雨れんう連日降り続く雨
若葉雨わかばあめ若葉に降る雨のこと
私雨わたくしあめある限られた地域だけに降るにわか雨。特に、下は晴れているのに山の上だけに降る雨

まとめ


「雨」に関係する言葉を集めてみました。降り方の違いやある季節をさす特別な言葉など雨について非常に細かく分類されています。

上記の他にもまだまだ「雨」に関するたくさんの言葉がありますが、雨関連でこれだけの種類の言葉がある言語というのもなかなかないのではないでしょうか。日本には、四季があるうえに、南北に細長い国土となっていますので、地方ごとにいろいろな気候があるところも多くの言葉の素となっているのかもしれません。

雨の他にも「雲」「空」「日」など傘に関連する気候の言葉がありますので、それらについても次の機会に集めてみたいと思います。