傘と文化との関係

レインブーツの歴史 / レインブーツの起源や進化、文化的背景について

雨の日の傘の相棒といえば

雨の日に傘と併せて使われる相手もとしてレインブーツ(長靴)があります。
私の場合、子供の頃は雨の日に必ず履いていましたが、大きくなるにつれて履かなくなった記憶があります。
雨の日だけでなく釣りやアウトドアでも活躍する防水の靴として傘全集でも調査してみました。

レインブーツの歴史


レインブーツの歴史は、19世紀初頭のイギリスに遡ります。
初代ウェリントン公爵アーサー・ウェルズリーが、騎兵隊の乗馬時に脛を保護するために特別なブーツを依頼したことが始まりです。
このブーツは「ウェリントンブーツ」と呼ばれ、当初は革製でしたが、後に防水性を高めるためにゴム製に改良されました。

主な歴史的なポイント

19世紀初頭: 初代ウェリントン公爵が乗馬用の革製ブーツを依頼。

ゴム製への進化: ゴムの加硫技術の発展により、防水性の高いゴム製ブーツが登場。

第一次世界大戦: 英国軍が大量のゴム製ブーツを発注し、兵士たちの足元を守るために使用。

ファッションアイテムとしての普及: 戦後、一般市民にも広まり、特にアウトドアや農作業での使用が増加。

現代: 高級ブランドやセレブの影響で、ファッションアイテムとしても人気が高まる。

日本の場合は?

日本では、東京日本橋の魚河岸で、下駄屋を営んでいた伊藤千代次さんが、アメリカのゴム製長靴に注目しました。
彼は、魚市場での作業に適した滑りにくい靴底を持つ長靴を開発し、1910年に「伊藤ゴム」(現在は伊藤ウロコ)を創業しました。
この長靴は、蛸の吸盤からヒントを得た滑りにくい靴底を持ち、魚市場での作業に最適なものでした。

その後、長靴は国内に普及していき農業や漁業従事者だけでなく、一般家庭でも雨の日や雪の日には欠かせないアイテムとなりました。
素材も、天然ゴムだけでなく、合成ゴムやPVC(ポリ塩化ビニル)など、様々な素材の長靴が開発されました。
その結果として防水性、保温性、軽量化など、機能性が飛躍的に向上しました。
併せてデザインも多様化し、ファッションアイテムとしての側面も持つようになりました。

代表的なブランド

ハンター (HUNTER)

1856年に設立され、英国王室御用達のブランドとして知られています。
特に「オリジナル・グリーン・ウェリントン・ブーツ」は長い歴史を持ち、現在も人気です。

エーグル (AIGLE)

1853年にフランスで設立され、ハンドメイドの天然ゴム製ブーツが特徴です。

まとめ

レインブーツは、実用性とファッション性を兼ね備えたアイテムとして、今も多くの人々に愛用されています。
どのようなシーンで履くかによって、デザインや素材を選ぶことが重要です。
お気に入りのレインブーツを履いて、水たまりを気にせずにズンズン歩いていきましょう!