傘雑話集

チョコレートと傘

チョコレートと傘

世界的な気候変動が原因であるのか、チョコレートの原材料であるカカオの生産地のかんばつと洪水によってチョコレートの価格が上昇するようです。食料品はどうしても天候の影響を受けやすい訳ですが、特に農産物が主力である途上国における天候不順は、その製品の価格に大きな影響を与えることになります。他にもコーヒーや果物なども世界的な気候不順の影響を受けてしまう事があり、供給要因から価格が変動しやすいですね。

さて、傘というもの自体は工業製品であるわけなのですが、傘も気候変動の影響を受けやすい商品です。というのも日本に雨が多い年はやはり雨傘の価格は下がりませんし、雨が少ない年は雨傘の価格は下がり、代わりに日傘の価格が安定します。これはシンプルに需要の問題ではあるのですが、気候の影響は無視できません。ただし農産物と違うのは多雨の年に雨傘の価格が高騰したりはしないので、そのあたりはやはり工業製品としての安定感はあるのだと思います。

ところが、一般的な雨傘の価格は天候不順による供給要因によってあまり変化しないのですが、実は一部の傘は天候によって品物が無くなっていたりします。それは竹の手元や石突が付いている傘です。

これらの部品は、中国の竹の産地で採れる竹をほぼ99.9%使っているのですが、この産地に何年かに一度大雨が降ると竹が不作になります。そうしますと、約一年間の期間にわたり竹が取れなくなってしまい、市場に竹の手元が付く傘が供給されなくなるのです。もっとも数年に一度の事ですし、普通の方はまず気が付かないと思いますが、工業製品である傘も天候による不作により製造することが出来ないことがあるというのはちょっと面白いですよね。

もっとも傘は色々な部品の集合体ですから、経済的な要因でアルミが高騰したり、カーボンが高騰したりと、その都度傘の製造価格は影響を受けてはいます。ただ、基本的には傘の代替品はほぼ無限に近いイメージで存在しているため、何かが高騰しても他のもので対応可能です。チョコレートとは違い、竹の手元が付いた傘が高騰したことは過去にはありませんでしたので、安心していただいてよいかなとは思います。

まあ、ほとんど全ての洋傘とその部品は海外からの輸入品ですから、唯一為替の影響を受けてしまう事だけは避けられないのですが。