傘雑話集

ファッションと傘の組み合わせの基本

ファッションと傘の組み合わせの基本

傘は基本的には日用品であり機能アイテムであることが主軸なのは疑いようもない事実ではあるのですが、同時に大きい面積の布を配した道具であるために、ファッションカテゴリーの一翼を担ってしまう物でもあります。

実際、ファッションコードとして、葬式の日にさしていくのに家にはカラフルな傘しかなくて困ってしまったり、素敵なレストランに行く日に使い捨てビニール傘しかなくて慌てて普通の傘を買いに行ったりという事はよくあることです。

また、そこまでではなくても、ガーリーな服を着たのに、紳士物の武骨な自然木の手元が付いた傘で出かけるというのは避けたいでしょうし、スーツで婦人物の総花柄の傘をさすのも気が引けるものだと思います。

だからと言って家に数十種類の傘がある家というのもなかなかない訳ですから、すべてのケースに傘をぴったりと合わせるというのは、なかなか困難です。また、一つの傘が何十種類のファッションに合うという事もあり得ませんので、やはり、複数の傘でそれぞれ何のケースをカバーできているかを考える必要が出てきます。

そして、基本となるのが使い捨てビニール傘はどのケースにも役に立たないという事です。
もしかしたら何十年か前の野球応援では役に立ったケースもあったかもしれませんが、現在では無用の長物と言っても過言ではありません(壊す前提で子供に持たせるというのもありますけど)。

もちろん、雨をよけ、濡れないという点では役に立つものなのですが、自分を外部から眺めたときに、緊急避難以外の何物でもないです。実際、ファッションに暗い男性ほど使い捨てビニール傘を使用している人が多く、洒落た男の人が持っているケースは相当稀です。同時に、ファッション感度の高い女性は、ほぼ、使い捨てビニール傘を使用していません(使い捨てではないかわいいビニール傘は別カテゴリーです)。

というわけで、基本的にファッションを考えるのであれば使い捨てのビニール傘だけは避けた方が良いでしょう。