皆さんは傘を販売している人が、傘を製造しているメーカーに注文を出してから、新しく製造された傘が納品されるまでどのくらいかかると思いますか?
ちなみに洋傘産業の製造販売の仕組みに関してはこちらをご覧ください。
「洋傘産業 生産・販売の仕組み」
URL https://kasazenshu.acase.co.jp/umbrella/umbrellaindustry/
答え 新しく製造された傘が納品されるまでにはおよそ6か月の時間がかかります。
洋服の縫製が1か月程度なのに傘はかなり遅いなと感じますよね?
なぜそんなに時間がかかるのでしょう?
答え 傘は異素材の集合体だから材料ストックが出来ないため。
布とボタンやファスナーなどの基本パーツで作られる洋服と違い、傘は防水加工、撥水加工、UVカット加工、遮光加工、遮熱加工などを加えた傘生地に、金属製かプラスチック製か木製の骨+手元を必要とします。
もちろん、洋服にとってのボタンやファスナーのような汎用部品として、露先、石突、陣笠、手元房などがさらに付け加わります。
つまりどういう事かというと、洋服の縫製メーカーのように基本生地と基本部品はある程度在庫しておくという手段が傘のメーカーは使えないという事なのです。ですから傘の注文が入ると傘のメーカーは材料の調達から始めます。材料はそれぞれ納品までの時間がバラバラですが、大体3~4か月ですべての材料が揃いますので、そこから1か月程度の製造期間で傘が完成します。
あれ、これだと最長でも5か月では?と思いますよね。
後の1か月は船での荷物の移動にかかります。傘の主な生産地は中国やカンボジアです。
ですから日本の港、そして発注者の手元に届くのには6か月かかるという事になります。
ただしこれはオーダーメイドの場合の話です。
セミオーダーで作るときはそんなにかかりません。余裕をみて、だいたい3か月を目処にすると良いと思います。