傘と文化との関係

傘の名がつくスポーツ、落下傘スポーツ(スカイダイビング)

子どものころに傘を持っているとこのまま傘と一緒に空へ飛んでいかないかと思ったり、高いところから傘をもって飛び降りてユラユラ降りてくることができないか、などと思ったりしなかったでしょうか。
メリーポピンズのように映画の世界ではありますが、現実の世界でも傘を使って降りてくることができます。
普段使う傘とは違いますが落下傘(パラシュート)を使って降りてくるスポーツ、スカイダイビングです。
名前は聞いたことはあるけれど、という方が多いと思いますので、この機会にチェックしてみましょう。

パラシュートの起源


パラシュートは15世紀にレオナルド・ダ・ヴィンチが想定した理想図が最も古い記録とされています。実際には、1903年にライト兄弟が飛行機を開発して以来、救命具として開発され、1928年には国産化されましたが、先の大戦までは専ら軍需品としての開発が行われてきた歴史があります。
このように、戦前までは、スポーツとしての側面は持ち合わせていませんでした。

スポーツとしての歴史の始まりはいつか。

1948年にフランスで降下が始まりました。1952年には第1回世界選手権がユーゴスラビアで行われました。この頃は降下のみでしたが、パラシュートがスポーツとして歩き始めた時と言えます。

日本では、1952年に最初のパラシュート降下が行われ、1969年に日本落下傘スポーツ連盟が設立されました。翌年、第10回の世界選手権に団体として出場しました。日本では、アキュレシー・スタイル降下(的に向かって正確に降りる)が主流でした。

しかし、同時期に、リラティブ・ワーク(複数人で降下し傘を持ったり足を掛けたりする)などの空中動作が注目されるようになりました。これらの競技も世界選手権が開催されるようになりました。日本は、1983年に第5回の世界リラティブ・ワーク選手権に初めて参加しました。
現在でも、日本のパラシュート愛好者は増えていますが、航空機費用が高く、1回の降下に4,000~7,000円もかかるため、一般的にはあまり広まっていません。
パラシュートは、スポーツ競技というよりも、観光や旅行、記念日などエンターテイメントとして楽しむ人が多いです。

パラシュート・スポーツ スカイダイビングとは


文字通り空に飛びこむと言う事で、パラシュ-トを装着した状態で航空機から飛び出して一定時間自由落下(フリーフォール)後、パラシュートを開いて、地上に着地するパラシュート降下方法です。
また、極めて特殊なケースですが航空機を使用せず、高い崖や、ビルから飛び出すこともあります。
スカイダイビング以外の落下傘降下は、主に軍の落下傘部隊や航空機からの緊急脱出等の様に、ほとんどが航空機から離脱すると同時に、または出来るだけ速やかに自動的にパラシュートを開かせるものです。
これに対し、スカイダイビングは、意図的に一定時間フリーフォールすると言う点が通常のパラシュート降下と異なります。

フリーフォールすることには様々なメリット・デメリットがありますが、スポーツとしてのスカイダイビングでは、フリ-フォール中の空気抵抗以外の何物にも束縛されない浮遊感を楽しむことができます。一人またはグループで行うもの、パラシュートを開く前に空中で行うエアワークと、パラシュートを開いてから目標を競う種目に分けることができます。

パラシュート・スポーツ(スカイダイビング)のルール

【競技種目】

1:アキュレシー・ジャンプ

3,500ftの上空から10秒以内にパラシュートを開き、地上に置かれた目標3cmにどれだけ近づけるかを競います。

2:スタイル・ジャンプ

7,000ftから飛び出し、30秒以内に左右360度旋回、宙返りを2回行い、その速さを競います。

3:フォーメーションスカイダイビング

空中で身体のバランスを取り、手や足をつないで次々と決められた形を作って、その正確さとスピードを競います。採点はチームと同時に飛び出したエアカメラマンが空中の演技をビデオカメラで撮影し、その空中映像を国際パラシュート連盟(International Parachute Committee:IPC)の公認ジャッジが採点します。

① 4WAYシーケンシャル

4名1組であらかじめ決められたフォーメーションを、高度10,500feetの航空機から飛び出し35秒間に何回できるかを競います。

② 8WAYシーケンシャル

8名1組であらかじめ決められたフォーメーションを、高度12,500feetの航空機から飛び出し50秒間に何回できるかを競います。

【その他の競技】
1:CRW(キャノピーリラティブワーク)

何人かのダイバーが同時にパラシュートを開き、傘体を握ったりしてその形を競います。

2:キャノピーパイロッティング

空中に飛び出しすぐにパラシュートを開き着地前に決められた2つのゲートを通過して何秒で通過出来るかを競うもの、ゲートから何m地面に接地せずに距離を伸ばせるか競うもの、水しぶきを上げながらターゲットの如何に近くに着地するかを競うものなどがあります。

3:フリースタイル

降下中にターンやループなど決められた内容を行いそのタイムを競います。

4:フリーフライ

演技者2人とカメラマンの3人でフリーフォール中に演技をし、正確さや難易度で競う、空のシンクロの様な競技です。

スカイダイビングを体験するには


スカイダイビングの経験のある方は、ダンデムスカイダイビングというインストラクターと二人で一緒に飛ぶことではないでしょうか。
一人で飛ぶためにはスカイダイビングスクールに通って免許を取ることが必要になります。簡単にはいかないかもしれませんが、自分の好きなように空中を飛ぶことができるのは、ものすごく興奮するのではないかと思います。映画の登場人物のように空を飛ぶ夢をかなえることができる本当に夢の傘ですね。

飛行機から降りるのはどうしても怖いが、気分は味わってみたいという方には埼玉県越谷市でインドアスカイダイビングをしてみてはいかがでしょうか。フライステーションという施設で4歳以上ならだれでも気軽に楽しむことができるそうです。

名前フライステーション ジャパン
住所埼玉県越谷市 レイクタウン6−19−3
ウェブサイト公式 https://flystation.jp/