傘雑話集
露先の話
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傘全集「傘のパーツ紹介 露先(つゆさき)について」
全集にはない露先の秘密
傘についている露先って親骨から外れるものと外れないものがあるって知っていますか?
実はあれ、基本的にはいちいち接着するのが面倒なので外れるのが基本なのです。
しかし、外れては困る傘も存在しています、
それは折りたたみ傘やミニ傘などの親骨が折れて展開するタイプの傘です。
もし、これらの傘の露先が接着されていないと、傘をしまうときに露先が全部とれてしまって生地が骨から外れてしまい、大変なことになってしまうのです。
また、接着加工の工程が増えるということ以外に、骨の修理をする時にも露先は外れる方が便利です。長傘の骨修理に比べて、露先のくっついてしまっている折りたたみ傘やミニ傘の修理は先端の糸を外して縫い直す手間が大変なので、本来であれば外れるように作りたいのです。しかし修理が発生するより普段使いが不便では困りますから現状は露先がくっついているというわけです。
そのようなわけで、本当は親骨にくっつけるのが面倒で嫌ではあるけど、折りたたみ傘やミニ傘は仕方なく露先を接着しているというわけです。
なお、安いビニール傘の多くは長傘にもかかわらず露先が親骨と一体化しています。これは修理する前提がない(製造理念的に使い捨てで考えられている)からという理由と、露先を一つ一つ親骨に付けるという加工が手間だからという経済的な理由とが挙げられます。
露先を糸で付けるわけではない安いビニール傘は外れる方が高コストというわけです。