傘と文化との関係

「傘」の文字に関連して ことわざ、地名、人名、など

傘という文字が使われたモノはいろいろとあります。
今回は“ことわざ”、“地名”、“人名”、“その他”について調べてみました。
それぞれここに挙げた以外にもまだまだあると思いますので、ご存じの方はぜひ教えてください。

ことわざ

・「姉は 菅笠 妹は 日傘」

女性は嫁ぎ先次第で境遇に 大きな差が出て来ると云う事。菅笠はあくせく働く農業、日傘は優雅に盛装でさす日除け傘。

・「乳母日傘」(おうばひがさ)

幼児に乳母を付けたり日傘をさしかけて大事に育てる事。

・「傘と提灯は戻らぬつもりで 貸せ」

傘と提灯は、必要な時以外は忘れがちな物だから、貸す時は返してもらえないつもりで貸せということ。

・「降らぬ先の傘/濡れぬ先の傘」

事が起こる前にあらかじめ注意・対策しておくこと

・「朝雨に 傘 要らず」

朝のうちに降り出した雨はすぐに上がるので、出掛ける際に傘を持って行く必要がないということ。

地名

・傘鉾町

京都市下京区

・傘松(からかさまつ)

青森県三戸郡五戸町

・傘松

日本三景 天橋立 股のぞき発祥の傘松公園

・傘木(からかさぎ)

岩手県二戸郡一戸町、静岡県富士市

人名

・「傘」からかさ、かさ、さん

全国およそ90人、愛知・熊本・埼玉県

・「日傘」ひがさ

全国およそ30人、

・「傘木」かさぎ、かさき

全国およそ380人、長野・埼玉・東京都・神奈川・茨城県

・「傘谷」かさや、かさたに

全国およそ60人、三重・東京都・新潟県

・「傘松」かさまつ

全国およそ20人、埼玉県

・「絹傘」きぬがさ、きぬかさ

全国およそ20人、京都・大阪・福岡県

※苗字由来netより https://myoji-yurai.net/

その他

・「傘歯車」

互いに交わる2軸に回転力を伝える歯車で円錐形状側面に歯形を刻んだ歯車。

・「傘鉾」

祭礼の飾り物で、大きな傘の上に鉾/長刀/造花を飾り付けたもの。

・「傘鉾雲」

南の空に現れる、傘を開いたような形の雲で 風の吹く前兆とされる。

・「傘持ち」

長い柄の傘を持ってお供をする人。

・「破れ傘」

キク科多年草の山野草、葉が出て来る時敗れた傘のような形になるのが由来。

・「傘時雨」

傘に降りかかる時雨

・「相会い傘」

本の傘を二人でさす事。多くは男女の場合に言う。落書き。

まとめ

「傘」といえばこんな形、というイメージが誰にでもほぼ共有できると思います。そんな昔から形の変わらない傘だからこそ、いろいろなモノに「傘」の文字が使われているのかもしれません。
もしかしたら、将来において傘の形や使い方が大きく変わったとき、今回挙げた言葉も変わってしまうかもしれないですね。

※「傘」の言葉繋がりで。世界の言語における傘という言葉を調べてみました。