傘全集のスタッフによる傘と旅の妄想エッセイ。
今回は、感想文風の「冬の京都旅行 パワースポット鞍馬、貴船でリフレッシュ」です。画像はAIによって生成された「京都タワーと雪を背景とする冬の京都旅行」です。
傘を持って行きたい 冬の京都旅行【傘のプロ妄想シリーズ1】
まずは鞍馬寺へ
だんだん京都に近づいている。新幹線の窓から見える景色は天気がどんよりと曇ってきた。
冬の京都は初めてだけど、前から行ってみたいところがある。それは雪の貴船神社だ。その理由として、まず貴船神社のある鞍馬山全体がパワースポットとして有名な場所で、最近疲れ気味の体にパワーを注入したいと思っているから。そして雪の白と赤い鳥居などのコントラストが幻想的といわれているから。
今日行くのが、時間的にも天気的にも一番タイミングが良いはず。
そこで最初に鞍馬寺へ行き、そのあとに貴船神社へ行くことにした。京都駅から京阪電車で京阪出町柳駅まで行き、乗り換えて叡山電車で鞍馬駅まで行く。
叡山電車に乗っていると宝ヶ池あたりから雪が降り始め、周りの風景もだんだん白くなってきた。
鞍馬駅に着いて、駅から出ると旅行用にいつも使っている晴雨兼用の3段ミニ傘を広げ、鞍馬寺を目指して歩く。1,2月の京都は雪の降る日の確率が5割近い。
ここ鞍馬寺は源氏物語や枕草子にも参詣のことが出てくるお寺で、源義経が牛若丸といわれたころに修業したところともいわれている広くて立派なお寺。
お参りしてパワーを吸収するとともにしっかりと御朱印をいただいてきた。
少し時間があったのでくらま温泉に入ろうと思ったけど、2024年4月までお休みしているとのことなので、「次来たときに」と心に誓った。
貴船神社へ
次の目的地、貴船神社へ行くには、夏なら鞍馬寺から貴船神社へ歩いて行ける木の根道(名前の通り木の根っこだらけの山道)で行くのが定番だけど、今日は雪が降っているのでおとなしく鞍馬駅まで戻って叡山電車で行くことに。
駅について傘を閉じたが、少し重みを感じる雪がサッと滑り落ちる。傘の撥水効果はまだまだ高い。
やはり旅行の時の傘はコンパクトに持ち歩くことができるミニ傘が便利だと思う。もし雨に降られたときに傘が無いと近くにコンビニが無ければビニール傘を買うことができないし、できれば傘のプロとしてビニール傘を持つのは避けたいと思っている。それよりは気に入った傘をバッグに入れておけば安心して旅行ができるから、いつもそうしている。
叡山電車が貴船口についたので降り、京都市バスに5分ほど乗って「貴船」バス停まで行く。バスを降りて5分ほど歩くと貴船神社の赤い鳥居と灯篭が見えてきた。まわりの雪との静謐なコントラストがずっと昔からこの場にあったと思うと、まさに「冬の京都」をいただきました、という感じ。
雪は変わらずしんしんと降っているので持ってきた傘は大活躍。
貴船神社は、水神・雨乞いの社として、また縁結びの神として知られている歴史ある神社。
本宮、結社、奥宮の3ヵ所があり、奥宮まで行くには歩いて15分ほど。また、本宮にある水占みくじは水に浮かべると文字が浮かび上がるというおみくじで、水の神様ならではのやり方。
今日の目的の一つである、「土日のみ積雪日限定で20時までライトアップ」については、15時過ぎに公式サイトで「実施する」とチェックしていたので楽しみだった。
実際に見ると「得も言われぬ」とはこのことかと思う。白い雪と赤い灯篭からの灯りがとても幻想的。
貴船神社でも御朱印をいただき、鳥居を出たところで一礼してバス停に向かう。
ちょうどタイミングよくバスが来たので、傘を手早くたたみパワースポットのエネルギーを感じたような気になりながらシートに座った。
コンパクトにたたむことができる傘で、バッグに入れると旅行の最中でも全然気にならない。
京都市街へ
貴船の料理屋でこたつに入ってぼたん鍋なんていいかも、なんて思っていたけど予約なしは難しそうなので、今日はこのまま三条の鴨川の近くにある宿に行くことに。
明日は宿の近くにある知恩院に行く予定。
そこで知恩院の七不思議のひとつである「忘れ傘」を見て、御朱印をもらってこよう。「忘れ傘」は日光東照宮でも有名な左甚五郎が関係しているとか、白狐が置いて行ったとか、いろいろな説があるようなので、傘のプロとして一目見ないわけにはいかないとサイトで情報収集した。
なんて旅をしたいなあ、とひとりで妄想。