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傘屋さんのホームページなどの説明の中で傘という漢字の話がたまに出てきます。
傘という字は漢字の中に4人の「人」の字が入っている。
傘を作るのには多くの人が関わっているからだという説明がなされているわけですが、
具体化するとしたら誰だと思われますか?
傘を作っている人たちの間では、一人は生地を織る人、一人は骨を組む人、一人は傘を張る人となっていて、4人のうち3人に関しては皆意見が一致します。
テキスタイルデータを作る人は生地を織る人の中に、ロクロや抱きバリを作る人は骨を組む人の中に、天紙や傘袋を作る人は傘を張る人の中に。
で、最後の一人がその他パーツを作る人となります。
その他パーツってなんだよと突っ込まれそうですが、仕方がありません。
傘を貼る人はとりあえず必要だとして、生地と骨は絶対必要になります。これは番傘でも同様でこの2つがないと傘が成立しません。
ところが、それ以外に関してはそれぞれの形状の傘で、あったりなかったりというパーツが多いからなのです。
陣笠や石突は傘の形状によりますし、露先は骨と同化していたり別に存在したりです。
強いて言えば手元はほとんどの傘には付いているのですが、ミニ傘の手元部分って実際にはあの小さい部分を握って傘を持つことはないですよね。実は日本洋傘振興協議会によれば、ミニ傘の手元部分は飾り手元と呼んでいて通常の手元とは区別していまして、強度設計も別扱いだという事です。つまりあの部分は手元ではないのです。
(ですから長傘や折りたたみ傘の手元を握って傘をさすのは問題ありませんが、ミニ傘についている飾り手元を握って傘をさすと飾り手元が壊れてしまう危険性が高いので、ミニ傘を持つときは骨を持つようにすることをお勧めします)。
話がそれましたが、結局、4人目は確定しにくいということもあって、具体的に4人を指し示す説明は難しいという事なのでしょうね。
うまい説明があったなら結婚式のスピーチとかで使えそうだなとちょっと思います。